先日リリースされた「Google Scholar PDF Reader」というツールが便利すぎると大きな話題を呼んでいます。
この記事では、Google Scolar PDF Readerの導入方法や使い方、機能を詳しく解説していきます。
Google Scholar PDF Readerとは
Google Scholar PDF Readerは、Googleが提供するChromeブラウザの拡張機能で、PDF形式の学術論文を快適に読めるように様々な機能を提供してくれるツールです。
Google自身が作っているツールなので、単純にツールとしての質も高いですし、Google Scholarとの連携具合が絶妙で非常に使いやすいです。今後これなしで論文を読むのが苦痛になってしまうレベルで使いやすいツールなので、是非一度使ってみてください。
ただ、ローカルにダウンロードしたPDFファイルについては一部機能が使えないことが多く、完璧というわけではありません。
以下で導入方法と機能、使い方を細かく解説していますので参考にしてください。
Google Scholar PDF Readerの導入方法
Google Scholar PDF Readerを導入するには、Chrome拡張機能のページにChromeからアクセスします。
アクセスできたら、「Chromeに追加」ボタンをクリックしてChromeに拡張機能を追加します。
これで導入は完了です。
Google Scholar PDF Readerの使い方
導入ができたら、試しにすきな論文をChromeで開いてみましょう。今回は「Attention Is All You Need」を例に機能と使い方を解説します。
Google Scholar PDF Readerには以下のような豊富な機能があります。
- 目次を自動で作成
- 論文内で引用されている引用文献をプレビュー
- 論文内で参照している図表番号から図表へジャンプ
- ライト、ダーク、夜間モードの切り替え
- 論文の引用を様々なフォーマットで簡単に作成
- 論文のライブラリへの保存機能
以下で各機能の解説と使い方を詳しく紹介します。
目次を自動で作成
論文のPDFを開くと左側に自動で目次を生成してくれます(画像参照)。
もちろん目次をクリックすれば、クリックした章やセクションにジャンプできます。
そして地味に役立つのが、ブラウザの戻る/進む機能でジャンプ前やジャンプ後を行ったり来たりできる機能です。ちょっと別の前の章に戻って確認してすぐ読んでいたところまで戻るみたいな使い方ができて便利です。
引用文献をプレビュー
個人的にこの拡張機能の目玉機能と言えるのがこの引用文献のプレビュー機能です。
文章内の参考文献の番号がクリックできるようになり、それをクリックすると引用先の文献の情報が一目でプレビューできてしまいます。
更にすごいのが、インターネット上で自由に閲覧できる文献の場合、引用先のPDFをワンクリックで閲覧できてしまいます。それ以外の文献についても、ワンクリックで検索結果を表示してくれます。
いちいち参考文献のページまで飛んでそれを調べて…という作業がなくなるのでとても快適です。
図表番号から図表へジャンプ
地味に役立つのが、論文内の図表番号をクリックすると、その図表まで自動でジャンプしてくれる機能です。しかも、ブラウザバックを使えばジャンプする前に読んでいた位置まで自動で戻ってくれます。
図表自体と文章の位置が離れていることも珍しくないので、手動で図表を探してまた元の位置に戻って…といったりきたりするストレスがなくなるのが嬉しいです。
ライト、ダーク、夜間モードの切り替え
ライト、ダークモードに加えて、白背景に黒文字の論文自体を黒背景と白文字に自動変換してくれる夜間モードまで使用することができます。
ダークモードだと論文自体は白いままですが、それも夜間モードで克服することができます。
テーマの切り替えは、右上の…アイコンをクリックして選択できます。
ダークモード好きには欠かせない機能ですね。
様々な引用フォーマットで簡単に引用を作成
これはGoogle Scholar自体でもできましたが、ワンクリックで様々な引用フォーマットを作成することができます。
右上のダブルクォーテーションアイコンをクリックすることで、引用フォーマットを選択することができます。現時点で使用可能なフォーマットは以下の通りです。
- MLA
- APA
- ISO 690
- BibTeX
- EndNote
- RefMan
- RefWorks
今までは、一度別ページでGoogle Scholar等から引用フォーマットを取得してくる手間がかかりましたが、論文を開いたまま同じページで引用まで作れるようになったのは嬉しい限りです。
論文をライブラリに保存
保存しておきたい論文をライブラリに保存することもできます。
画像のように右上のアイコンをクリックし、ライブラリに保存することができます。
カテゴリ分けなどもできるので、うっかり保存し忘れて探しなおす手間が省けるのがありがたい機能です。
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